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さる5月26日、サニーベールのラマダインホテルで、アメリカン・データーバンクのCEO秋山利泰氏が「これだけは知っておきたいバックグランド調査の実務と法律」に関して講演した。まず、「個人として自分の情報を守る」という立場からIDセフトに関して話した。
カリフォルニアはアメリカ全州で2番目にIDセフトの多い州で、移民人口が多く、海外への窓口となっている州にIDセフトが多いとのこと。その手口は巧妙で、他人の名前や生年月日、ソシャルセキュリティー番号などを盗み、現金や物品をだましとる犯罪だ。
今では、ATMの機械にカード番号やPinナンバーなどを読み取る装置を取り付けて、ATMの機械から盗み出したり、電話で、貴方に宝くじが当たりましたからとか、長距離電話のスペシャルプロモーションがありますからと、番号を聞きだすやり方も横行している。特に厄介なのはインターネットを使った情報収集で、貴方のコンピューターに致命的な問題があると警告の表示が出て、スパイウェアーがあるが、それを除去したいか?と聞いてくる。いかにもマクロソフトがオーソライズしたかのような文章と画面で、コンピューターの所有者が、除去しますと、Yesをクリックしても、Noをクリックしても、そしてMore Informationをクリックしても、そのコンピューターから情報をDownloadできるようになっているという。
この場合は、その警告表示の右上のX印をクリックして画面をクリアーして初めて安全となる。
ここで怖いのは、会社のコンピューターに入っている、従業員の個人情報などで、こうした情報が入ったコンピューターは、必ずファイアーウォールなどで守られている必要がある。とにかく、一旦盗まれるとその情報を元に戻すまでに莫大な時間と労力がいるので、まず、盗まれないように気をつけることだと結論された。
そのあと、雇用時の従業員のバックグランド調査について話された。
日本人は文化的違いから、従業員を雇うのにその人のバックグランドを調査するということに抵抗感を持っているが、アメリカではこうした調査なしで雇った従業員が顧客に損を与えたり、第三者に損害を与えたりした時、バックグランドを知らずに雇ったということで、その従業員の雇用者がネグリジェント・ハイアリングで訴訟されるケースが多く、その70%が敗訴しているという。
例えば、飲酒運転の過去を持った人を運転手として採用し、その人が事故を起こした場合は、雇用者が敗訴するのは明らかである。アメリカには納税者の情報はパブリックレコードとして一般に公開されているので、このレコードを調査することで、必要なバックグランドのチェックができる。
広報部会部長:守村卓(Union Bank of California)
まず、必要なことは雇用時に調査同意書にサインさせることである。サインする、しないは本人の自由だが、サインをしなければ採用は考慮しないとする会社規定はOKである。ただし、この調査同意書の導入は会社のポリシーとして行なうことが肝心で、部門別、視点別、職業別に調査をする、しないとなると違反になる。一旦、調査同意書をもらえば、雇用期間中にいつでもバックグランドチェックが出来るので、昇進、昇給の際に行なっても問題はない。 それではどんな調査が必要かというと、絶対に必要なのが、雇用歴調査と犯罪歴調査で、ドライバー職には運転歴調査、経理職にはクレジット・リポートなどは必須だ。
こうした調査は、各企業で出来るが、手間と暇がかかるので、アメリカン・データバンクなどが代理で行なうことが出来る。そして調査結果に対する質問等には、その調査会社に応えさせることで問題のない処置ができる。
少ない費用で大きな損出を防ぐことができる、今回のセミナーで、こうした雇用前調査の必要性を十分理解できた。