JCCNC NEWS
March/April Edition
Consulate General of Japan
Sep / Oct
外務省若手職員の業務あれこれ
在サンフランシスコ日本国総領事館
総務班
加藤 璃子
〇自己紹介
皆様初めまして、総領事館の加藤と申します!
私は入省7年目の外務省員です。北米経済を担当する部署での勤務、2年間の米国研修、在南スーダン大使館での勤務を経て、昨年6月に着任しました。
これまでの投稿では、総領事館の業務を中心に紹介がありました。今回は少し趣向を変え、総領事館を飛び越え外務省自体をもう少し身近に感じていただくために、私のこれまでの外務省での経験について、紹介させていただきます!
〇入省のきっかけは日米外交です
私は元々日米外交に携わりたいという思いから外務省に入省しました。入省と同時に外務省から割り当てられた担当言語は「米語」で、初配属の北米第二課という北米経済を担当する部署では、当時のトランプ政権との日米通商交渉に携わっていました。
入省1、2年目はとにかく各種総務・調整業務に追われる日々でした。そんな中、一番の思い出は、2019年5月のトランプ大統領の訪日支援をしていた際、横須賀で安倍総理とトランプ大統領と一緒に護衛艦「かが」に乗ったことです。外務省員は、若手のうちからこうした外国要人の接遇や、日本の政府高官の外国訪問支援にとにかくたくさん駆り出されます。

○南スーダン大使館での勤務
初めての在外公館勤務は、アフリカ東部の南スーダンという国の日本大使館でした。はじめ内示を受けた時は頭が真っ白になりましたが、世界中どこでも行けてしまう(行かされてしまう?)こと自体もまた外務省らしいかなと思っています。
南スーダンと聞くと、自衛隊のPKO派遣でなんとなく聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。南スーダンは2011年に北のスーダンから独立した世界で最も新しい国です。南スーダンでは治安が最大の問題で、外務省はほぼ全土に対して退避勧告を出しています。2005年までアフリカ最長と呼ばれるスーダン内戦が勃発し、独立直後も再び内戦が起きてしまいました。また、そもそも国内には60以上の部族がいて、部族間の土地や家畜を巡る争いが後を絶ちません。4年前にようやく「暫定政府」が成立しましたが、長引いた紛争の影響は大きく、まだまだ国づくりの途上にあります。
私はそんな南スーダンの大使館で2年間、主に政務と開発協力を担当していました。政務の最大のタスクは、政府関係者との関係構築はもちろんですが、政府が進める「和平プロセス」への支援でした。南スーダンが恒久的和平を達成するため、当事者・地域・国際社会が集まる意見交換の場への参加や、行政・司法・立法機関に対する支援などを行っていました。開発協力では、人材育成やインフラ整備といった様々な開発案件をJICA、国連、NGOなどと連携して行っていきました。
南スーダンでの仕事は、治安が悪いため自由が利かず、またいつ有事になってもおかしくないという緊張感がありました(例えば、私達は常に無線機を持ち歩き、緊急時に連絡を取り合えるようにしていました)。ただ、このような建国わずか13年の若い国で、平和な国づくりを支援しながら最前線で二国間関係を築いていくこともまた、正に外務省らしい仕事だと思います。今は日本人の渡航が基本的にできないのですが、早く治安が改善し、日本とのビジネス・人的交流が本格始動してほしいなと思っています!

○最近は総務班で色々なことをしています
そうして私はサンフランシスコの総領事館に赴任し、現在は総務班として各種調整業務等を行っています。外務省らしいかと思われる業務としては、日本の要人が外国出張した際の英語通訳があります。先日はペルーで行われたAPEC貿易担当大臣会合に出張してきました。
そのほか、最近取り組み始めた業務の一つは、Digital Transformation(DX)です。どうしたら外務省でも業務合理化を図れるのか、最先端のシリコンバレー情勢から可能な限り学んでいきたいと思っており、もしご知見のある方がいらっしゃったら是非教えてください!

〇最後に
最後までお読みいただきありがとうございました。断片的ではありましたが、少しでも外務省/総領事館のことを知っていただけたようでしたら幸いです!
総領事館より
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