JCCNC NEWS
March/April Edition
Consulate General of Japan
Mar / Apr
「文科省からサンフランシスコ総領事館へ」
在サンフランシスコ日本国総領事館
経済班・広報文化班
近江 麻美(文部科学省からの出向)
●自己紹介
こんにちは。文部科学省から在サンフランシスコ日本国総領事館に赴任中の近江(ちかえ)と申します。今回は私の活動やバックグラウンドを少しご紹介したく、寄稿させていただきました。文部科学省では主に大学へのファンディングなどの基礎研究の振興、赴任直前には内閣府でスタートアップ政策を担当するなど、これまで科学技術・イノベーションの振興に携わってきました。その後、一昨年9月に着任、赴任してから1年半が経過したところです。趣味はpickleballとポーカーで、米国で刺激のある毎日を楽しんでいます。
カリフォルニアには縁があり、社会人になってから、修士号を取得しにUCLAに留学しました。その後ロサンゼルスで出会った現在の夫(ギリシャ人の数学者)と結婚し、2年ほど休業してLAに滞在していたので、カリフォルニアには赴任前に4年ほど滞在していたことになります。
夫との出会いは偶然でしたが、それ以外でも留学という経験は本当に私の人生を変えたと感じています。世界は広く、人類は多様であることを知り、唯一の後悔は、なぜもっと早く行かなかったのかということです。このような思いがあるので、日本の若者と話す際には、早期留学、また短期間でも良いので海外に行ってみることをお勧めしますし、後述する活動のモチベーションにも繋がっています。
●総領事館での業務
総領事館では、文科省でのバックグランドもあり、科学技術や教育(特に高等教育)関係を担当しています。科学技術・イノベーションという点で毎日のように新たなものが生まれているベイエリアでの情報収集だけでなく、日米間での留学促進や、当地での研究者間ネットワークの構築などに注力しています。外務省では、2023年に世界の6在外公館に「科学技術フェロー」を設置し、地域に根付いた科学技術動向の情報収集を開始しています。当館はアメリカ唯一の設置公館として、UCSFの森岡和仁助教授がこの任にあたっています。森岡フェローや当地にある日本学術振興会(JSPS)サンフランシスコ研究連絡センターの中別府センター長らと一緒に、ベイエリアで日本と深い関係にあり留学促進にも協力的なPI(Principal Investigator:大学・研究機関に所属するファカルティーレベルの研究者)のリストを作成する取組(PIマップ活動)を行っています。海外で活躍するこのようなPIの方々は、日本からの留学生や若手研究者の受け皿となるほか、日本の大学の共同研究や人材流動を増やすためのカウンターパートとなるという意味でも大切な方々ですが、これまでも網羅的に把握ができていなかったというのが実情です。まずはどこにどのようなPIがいるかを把握し、もっと多くの人材がベイエリアに来るきっかけを作り、将来的にグローバルな環境で活躍できる科学技術人材を増やす一助となればと思っています。現在、33名のPIに登録頂いており、今後も拡大していく予定です。


今年1月には、阿部俊子文部科学大臣が当地を来訪し、国際頭脳循環や産学連携の促進に向けて当地で活躍する日本人研究者との意見交換などを行いました。前回文科大臣が当地来訪したのは2017年ですので、約8年ぶりの来訪となります。このような要人来訪の際に、当地機関と様々な調整を行うのも総領事館の仕事です。

●終わりに
総領事館の業務では大学関係者の方々とお話する機会が多いですが、大学関係者に限らず、様々な分野の方と繋がりたいと思っていますので、もしどこかで私を見かけた際には、ぜひお気軽に声をかけていただけると嬉しいです。

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「駐在員向けマメ知識」
総領事館より
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