2026 Jan / Feb Edition
駐在
Jan / Feb
広報委員会
帰任前の駐在員のみなさんへ!駐在員マメ知識:帰任後も米国の銀行口座を維持するなら、放置はキケン!の巻
維持したければ放置はキケン!
U.S. Bank
National Sales & Program Manager
水戸 英輔
こんにちは!JCCNC広報委員のオールドルーキー、ミト@U.S. Bankです!

早くも2月も下旬、ゆったりとした年末年始もあっという間に過ぎ去り、やってきたこの時期。
そろそろ米国生活にも慣れてきた駐在員にとっての一大イベントの時期かもしれません。
そう、帰任(KININ)です。

赴任よりバタバタするのが、帰任。そして、赴任よりもドキドキするのが帰任。
送別会ラッシュの中での賃貸物件の解約手続き。
学校の転校手続き。
さらには車の売却。
そして引っ越し準備の中、段ボールの山を前にしながら、ふと考える。
「日本の生活に、ちゃんと戻れるのかな…」
そんな中、船便で送る荷物とガレージセールに出す荷物を仕分けしながら、忘れてはならないのが―
米国の銀行口座、どうしますか?
「なにもせず」「とりあえずそのまま」はダメ
駐在の場合、Tax Returnの還付金や追徴は、会社が契約している会計事務所が対応しているケースが多いと思います。昨年発信されまくったExecutive Orderの一つに紛れて、Tax returnの還付金小切手の廃止(=原則ダイレクトデポジットのみ)がありました。その影響もあり、
「還付金のためにも銀行口座を維持しておいてください」
と言われている方も多いかもしれません。
その一方で、
「使い道は未定だけど、せっかく作った米ドル口座だし。
ドルを貯めておけば為替分散にもなるし、円安が進めば棚ぼたラッキーだし」
という理由で、米国の銀行口座を保有し続ける方向に傾く方も多いと思います。
が、ここで一番よくないのは――
「とりあえずそのままでいいか」
これ、いちばん危ない選択です。
だからこそ、
“なんとなく残す”のではなく、理解して維持することが大事です。
「何も言わずにバイバイ」は厳禁。では何をするべきか?
どの銀行で口座を作っていても、その銀行に何も伝えずに帰国するのは厳禁です。
アメリカの銀行にとって、口座保有者が米国内居住者から米国外居住者に変わることは一大事。
とにかく、口座を保有している銀行に対して、
帰国予定であること
口座を維持したい意向
は、事前に必ず伝えましょう。
どの銀行もOKしてくれるわけではナイ
意を決して支店やコールセンター、またはチャットサービスで
「口座を維持したいのですが…」
と伝えても、
「非居住者の口座は維持できません。口座クローズプリーズ。」
と言われることは普通にあります。
そのときは、焦らず慌てず、
「オーケー。少し検討します。」
と受け止め、維持可能な銀行を探すのが一番です。
銀行によって、さらには同じ銀行でも支店ごとにポリシーが違うこともあるのが正直なところです。
住所変更
晴れて帰国後も維持できることになったとしても、それはゴールではなくスタートです。
何より大事なのは、そう、「住所変更」。
よくよく考えれば当たり前ですが、洋の東西を問わず銀行口座には正確な住所情報の登録が必須です。
居住国が変わったにもかかわらず住所を更新しないのはNG。
どのタイミングで住所変更を行うのか
どのように手続きするのか
について、事前に確認しておきましょう。
「帰国後の住所なんてしばらく決まらないよ!」という場合は、実家の住所に一旦変更しておくという手もあります。
忘れてはいけない書類「W-8BEN」
さて、口座が維持できることになっても、それで安心というわけではありません。
帰国後のあなたは、税務上は米国の非居住者。専門用語では「Non Resident Alien」となるので、それに合わせた書類が必要です。それが「W-8BEN」。
これを提出することで、米国の銀行は正式にあなたを「税務上の非居住者」として扱います。
ちなみに、住所変更をしたのにW-8BENが未提出の場合、住所が米国外なのに税務ステータスが米国居住者のままだと、「税務ステータス不整合」となり、預金利息に対して源泉税が課される可能性もあります。
少し面倒でも、W-8BENはしっかり提出しておきましょう。
ちなみに、U.S. BankのW-8BENフォームはこちら(日本語訳もこちらにありますが、提出は英語版でお願いします。
※フォームの扱いは金融機関によって異なりますので、詳しくは口座をお持ちの銀行へお問い合わせください。
維持したいなら、ほんの少しでも使う
住所変更も行い、W-8BENも提出しても、油断は禁物。
気をつけたいのが、休眠口座とEscheatment(州政府への口座移管)です。
放置していると、いつのまにか口座は深い眠りに落ち、そのまま州政府に移管されてしまいます。
6か月に1回程度でよいので、オンラインバンキングでチェッキング口座からセービング口座へ少額を移動させるなど、自主的に口座を動かすようにしましょう。
① 休眠扱い(Dormant)
銀行や口座種類ごとに異なりますが、一定期間動きがないと休眠口座に移行します。
こうなると、入出金が制限される可能性もあります。
復活には、本人からの意思表示や確認手続きが必要になる場合があります。
② 放置するとEscheatment
休眠状態をさらに放置すると「州政府へ資金移管(Escheatment)」が待っています。
お金は消えませんが、銀行に何をお願いしても戻りません。嘘のようなホントの話。
ここまでくると州に申請して返還してもらう必要があります。
帰任後、忙しく働いている中でこれはなかなか重い。
なお、銀行は休眠やEscheatment前に事前通知を送ってくれます。
ただし、住所変更をしていなければ、そのレターは届きません。
やはり住所変更は大切です。
まとめ
ざっくりとした順番は以下の通り。
① 銀行に口座維持の意向を伝える
② 住所変更
③ W-8BENの提出
④ 定期的に口座を動かす
赴任時の銀行口座はいろいろな準備が必要だったように、帰任時にも最低限の対応が必要です。 米国の銀行口座は放置せず、可愛がって維持しつつたまに使ってあげてください! それではまた!
%2004152.png)